先週ネット上で徘徊していましたらこのような記事が出ていました。

シャープ、蚊を取る空気清浄機「蚊取空清(かとりくうせい)」を2016年4月23日に国内販売へ

蚊取空清登場

蚊を取る空気清浄機…。
思い出したのは昔のVideo付きTV。
日本の家電というのは何かにつけて2in1で一緒にするのが大好きなようです。
Videoが壊れるとTVだけの機能しか使えなくなりますし、それだけを修理してもらおうかと考えると漏れ無くTVを見れなくなるという一度で二度効くコンバット的な事象に、このTVを選んだ一家の大黒柱たるお父さんは苦笑いを浮かべながら酔ったふりをしてふて寝したことでしょう。
スーパーファミコン内蔵TVがあったのも今ではいい思い出です。

構想4年、商品化2年、計6年の悲願の蚊取空清

一瞬タイトルだけを見ますと笑いが込み上げてくるわけではありますが、こちらの製品は昨年9月にASEAN諸国で先行発売したところ当初計画の約2倍のペースで販売台数が伸びるというスマッシュヒット製品なようです。

シャープの蚊取り空気清浄機 どうやって蚊を捕まえるのか

こちらのリンク先によりますと

蚊取空清は、もともとマレーシアやインドネシア、タイ、シンガポール、ベトナム、フィリピンといったASEAN諸国向けに開発された製品。
社内のASEAN地域の責任者から「空気清浄機もいいが、現地の人は蚊が一番怖い。蚊が取れる空気清浄機をつくってほしい」と強く要望されたことが開発の発端となったと空調・PCI事業部の冨田昌志第二商品企画部長は話す。

 ASEAN地域のニーズに対応した製品として開発がスタートし、製品の構想から試行錯誤を経て今の方式にたどりつくのに4年、そこから商品化に2年、計6年かかった。

 蚊を捕獲するために、蚊の習性を利用した。蚊が好む波長360nmの紫外線を発するUVライトを搭載。
蚊は黒い色が好きなことから本体には黒色を採用した。
暗がりや物陰に隠れるのを好むことから、複数の小窓も設置している。

 空気清浄機の吸引力によって近づいてきた蚊を吸い込むが、最終的に薬剤ではなく、取り換え可能な粘着シートで蚊を捕獲する。
現地では、殺虫剤の健康への影響を不安視する声があり、殺虫剤メーカーとの協業など、さまざまな方策を検討したが、最終的に技術陣が提案した現在の蚊を捕獲する方式に落ち着いたという。

うーん…。
こちらのBlogは会社のサイト内Blogですが私個人のBlogやSNSで発信するとなれば「これはwww」案件であり、「さすがSHARP、目の付けどころがシャープだね。」と大喜利が始まりかねない案件です。
6年ですよ、6年。
Appleが初代iPhoneを発表したのが2007年1月、名機と言われるiPhone5sを発表したのが2013年9月です。
時期は違いますがSHARPは蚊取り空気清浄機に6年費やすと。
棲み分けが効いたイノベーションにどちらにもスタンディングオベーションなわけですが、私の父が開発者であれば是非ともiPhoneの方でよろしくお願い申し上げます的な感じではあります。

実力は折り紙つき。蚊よ!ヘイカモーン

しかしこちらの蚊取空清は実力もなかなからしく、実際に蚊を取る実績が確りあるようです。

商品化に際しては、マレーシアの現地法人とも連携をとり、マレーシア保健省医療研究所(IMR)で試作機の実証テストを繰り返し実施。
テストの回数は67回、使用した蚊(イエ蚊系、ヤブ蚊系、シマ蚊系の3種類)の数は1万391匹に達した。

 日本においても、蚊の捕獲試験を実施。約6畳相当の試験空間などの条件下で22時間後の捕獲率を測定したところ、アカイエカは約95%、チカイエカは約98%、ヒトスジシマカは約88%だった。

俺達の蚊取空清はイチロー選手や五郎丸選手の比ではありません。
ガンガン取るようです。
誘いこみながら、その実蚊取空清というアサシンは確実に対象者である蚊を仕留めるようです。

この製品って何気にすごいんじゃないかと思うのですが、何故に空気清浄機?蚊取り機でイイじゃんと思わせるのは、それこそがビジネス的に「目の付けどころがシャープでしょ」ということなのでしょうか。
つまり付加価値として空気清浄機に蚊取り機を付けた方が、2つの機能で売上も2倍だし、単純に儲かるじゃんということなのでしょうか。

マジレスいたしますと「蚊取り機で¥20,000を切るくらいなら買いたい」ような気はするのですが、いかんせん価格がAmazonで53,870円という金額で考えますと「キンチョールと蚊取り線香と蚊帳でオケ。それでも食われたらムヒと患部を爪で十字の跡をつければ大丈V」となり、惜しい製品ではありますがここはスルーを決め込むようになるのでは?と個人的には思うわけです。

しかしながらやはり「目の付けどころがシャープでしょ」は当たっており、それこそASEAN地域民のニーズは確りと取り入れており、しかもかなりの実力を持った製品であることを考えますと、「人の困り事を解決してこそ付加価値であり仕事でありイノベーションだよなぁ」と感じるわけで、その観点から考えますとプラズマクラスタのようなプラシーボ的で実感できないようなものより、より実感できて目に見えて効果がわかる製品やサービスはこれからも熱視線を浴び続け、買われていくのは自明だよなぁと思うわけです。

人のお困りごとを解決することは仕事の根源

人の困り事を解決する。

古くは物々交換から始まるものであり、仕事の根源はやはりこれです。
困っているからそのサービスや製品で解決したいという欲求は留まることを知りません。
物が腐るから冷蔵庫、夏は暑いからクーラー、自分の脳より優秀だからPC、人と直ぐに話したいから電話と、現在まで事ある毎にイノベーションを起こしてきた人間ですが根っこの部分は全てこれ。

弊社の事業である屋根工事業においても、誰にでもできる、他社でもできる業務だけでやっていけるほど甘くはありません。

現在、セコセコとBlog記事を作成している屋根材の不具合情報は全ての業者が発信できるものではありませんし、そもそも建築業においては下請け構造ですので小さな会社は静かに正座しながら上から仕事が来るのをジッと待つことが前提で、そのような一銭にもならない記事を書くような面倒なことは仕事では非ず、といった会社が大変多いです。

サイトをオープンしてから分かったことは、困っている人達が自分の想像を遥かに超えて多数いらっしゃるという事実。

私は日中職人として毎日屋根に立ち続けているわけですが、それと同時にお困りの方々に少しでもいいから役立ちたいと思っています。
人の困り事を解決できる、そんな会社にルーフワークスが成長できればと思い、毎日様々見聞を広めながら勉強を怠らずに頑張りたいなぁと。

最後になりますがSHARP社におかれましては鴻海との交渉が難航しているとの報道がありますが、クアルコム製の蚊取り機を¥20,000を割る価格で出していただきたいので何卒よろしくお願い申し上げます。