最近、特に多くお問い合わせをいただいているのが屋根工事に掛かる金額のことです。
同業他社のサイトを見ますと明確に価格を提示しているところが少なく、サイト訪問者様におかれましては瓦やガルバリウム製屋根材、カラーベスト・コロニアルといった屋根の修理や葺き替え、リフォームに掛かる価格に関しての情報を得難いような気がしています。
弊社サイトにおいて屋根工事に掛かる金額はサイト全体を見ていただければお分かりになるように他社のサイトとは差別化しており、屋根における修理や葺き替え、リフォームに掛かる工事費用に関しましては可能な限り明示しております。
屋根の修繕修理は大概小規模、局地的な屋根面積で生じる作業ですので所謂定額制のような価格設定は私としましても難しいと感じていますが、大規模修繕である屋根の葺き替えやリフォームにおいては各社元々の価格設定というのはもちろんありますので、それを明示すればいいだけなのでは?と個人的には思っております。

屋根の葺き替えやリフォームにおいて価格を明瞭化しずらいのはなぜか?

瓦やガルバリウム製屋根材、カラーベスト・コロニアルの屋根の葺き替えやリフォームにおいて、割増料金が発生したり、価格を明瞭化しずらい点は以下の項目が関係しています。

①屋根の勾配

②屋根の形状

③住宅の立地条件

④施工会社の対応エリアかどうか

⑤住宅の階層(2階建てなのか、3階建てなのか)

⑥簡単に仕入れられる屋根材なのか
等々、考えられるものだけでこれだけ最低限あります。
お客様の住宅はそれぞれ異なり、屋根もまた様々異なります。

ざっとですが上記項目を説明します。

①屋根の勾配
屋根の勾配は尺寸で表記され緩勾配として1寸、3.4.5寸と段々と勾配が急になり、一般的には6寸5分からはいわゆる急勾配と呼ばれそれ以上は基本的には屋根足場が必須です。
屋根足場とは屋根上で組まれる足場であり、住宅を囲うようにして設置される仮設足場とは違います。
それ故、仮設足場設置代金+屋根足場設置代金=急勾配屋根における屋根葺き替えに必要な足場代金ですので、当然普通勾配(3.4.5寸は屋根足場不要)の屋根の葺き替え・リフォームよりも割増になります。
勾配が強い(急勾配)屋根ですと職人の仕事量は減りますので人出も割り増さないと作業は進みません。
ですので人件費も割増料金が発生いたします。


屋根足場


屋根足場

②屋根の形状
屋根の形状は様々あり、大枠2つに分けると切妻、寄棟に分類されます。
基本的には片流れ屋根の1面体が最少面体であり、切妻屋根が2面体、寄棟屋根が3面体以上とされます。
屋根の葺き替えやリフォームの場合、仕事量は屋根全体における面体数に左右されますので4面、6面と増える毎に割増料金が発生することがあります。
上記が一般的なのですが逆に面体数が減る毎に工事料金が減るということもないのです。
この辺は少し弊社でも考慮して片流れ屋根は1面体ですから、逆にお値引き等をこれからしていきたいと考えているところです。
お客様目線で考えますと屋根面が増えると割増を取るのに、最少面体で安くならないのは少し違う気がするのです。
まぁ個人的に思っていることですが。


片流れ屋根


切妻屋根


寄棟屋根

③住宅の立地条件
例えば急坂を1km進まなければならない山奥に住宅があったとして、行く道幅が軽自動車もすれすれで通る道幅であれば各搬入時にかなりの時間が掛かったり、4tトラックで1度で済む搬入搬出を数回に分けなければならなければ、掛かる時間、人出を考慮して割増料金が発生いたします。
もう1例。
大きなお庭がある住宅で新規屋根材を敷地内に運び入れたり、既存屋根材や廃棄物を敷地外に運び出す際に10m運べば、掛かる時間と人出を考慮して割増になります。

④施工会社の対応エリアかどうか
弊社でもたまにあるのですが施工可能エリア外の場合は時間や燃料費その他を考慮して、適切な割増料金をいただいております。
時は金なりですのでご納得の上割増を発生させていただいてます。
なぜかわかりませんが「遠方割増でもいいから是非南さんのところでやってほしい!」と言われることが多いので施工可能エリアを広めようかとも考えています。

⑤住宅の階層(2階建てなのか、3階建てなのか)
屋根の仕事はその性質上、荷を上げたり下げたりする作業が付きものです。
2階建てと3階建てでは数m高さが違いますので、一日トータルで考えますとその分掛かる時間も全く異なります。
もう1つ。
2階建てと3階建てでは危険度が全く違います。
仮に屋根から落下事故を起こしたとして2階建ての屋根から落っこちた時と、3階建てから”そうなった”時では事故の結果が全く異なるのは想像してもわかるとおりです。

弊社は3階建て物件において割増料金をいただき、各職人に対して危険手当として通常より多く手間賃を出しています。
プロに気持よく仕事をしてもらいたいという表れです。
重ねて、弊社においては働く職人同士で危険個所を把握したり、声を掛け合って安全作業に終始していますのでご安心くださいませ。

上記項目はお客様からのご依頼があってお宅にお伺いし、こちら側が初めてわかる情報です。
先述ですがお客様の住宅は様々、この辺はサイト内で単価を記載しずらいところではありますね。
だからと言いましてもボッタクるような額ではありませんのでご安心くださいませ。

弊社はほとんどの単価やお金に関する情報を明示していきます。目指すは時価な気がしてしまうカウンターの寿司屋ではなく回転寿司

上記のように屋根の勾配や形状、住宅の立地条件、様々で工事総額が大なり小なり変わるのですが、それにしても業界全体が価格をブラックボックス化している印象が拭えず、価格をそれなりに明示しているIT系やリフォームショップ系企業等新規参入組に徐々にシェアを奪われていってると思うわけです。

弊社サイトトップページにある価格への想いにもありますが、弊社が目指すのは入りづらいカウンターの寿司屋ではなく、店外から価格がわかる回転寿司屋です。
何かあると「お問い合わせください」の連発ではお客様のハードルは下がりません。
下がるわけがありませんよね。

弊社は現在、屋根工事単価や過去の見積書をそのまま記載する等してはいますが、ゆくゆくは全ての工事項目の単価を定額化しましてそれを明示し、例えばAmazonのようなECサイトにあるカート機能でお客様ご自身が弊社の葺き替えやリフォーム工事の見積書を作成できてしまうようなシステムを作るのが当面の目標でございます。
まだまだですけどね…。

ルーフワークスVS某ハウスメーカーお見積書対決

では最後に実際にあった案件で工事金額を比較してみましょう。
以前、お仕事をいただいた某お客様から「これ参考に見てください。」と拝見させていただいた某ハウスメーカーの屋根の葺き替えのお見積書です。

工事項目単位数量単価金額
ケイミューコロニアルクアッド1194,400¥523,600
屋根下地ルーフィング119820¥97,580
軒先水切り板金m14.001,650¥23,100
ケラバ板金m29.001,900¥55,100
雨押え板金m11.003,150¥34,650
片棟板金m11.003,150¥34,650
雪止めm14.001,800¥25,200
既存屋根材(コロニアルNEO)撤去1191,500¥178,500
既存/新規屋根材その他産廃処理費用1191,100¥130,900
諸経費(工事小計額の8%)188,262¥88,262
小計¥1,191,542
消費税%895,323¥95,323
総計金額¥1,286,865

屋根の葺き替え相場においては一応目安で㎡/¥10,000と言われます。
それを超すと高いということはないですけど地域や地方にももちろんよりますし、手掛けた会社の規模やブランドにもよりますが目安として㎡/¥10,000という数字があります。
ネット上でもよく言われる数字でもありますね。

この数字には既存の野地板に重ねて釘打ちする野地板増し貼りも当然含む大体の相場なのですが、当該工事にその野地板増し貼りの工事は含まれていません。
にもかかわらず119㎡で経費含めた小計金額が¥1,191,542というのは、個人的は少々お高い印象を覚えます。
「ブランド力が違います!」と言われればそれまでですが、そもそも屋根の葺き替えやリフォームにブランド力は必要でしょうか?
もちろん何かトラブルや不具合が生じた場合はハウスメーカーの大資本は当然魅力的なものかもしれません。
ですがほとんどの工事は何事も無く粛々と完工するものです。
プロの職人が携わっているわけですから当然ですよね。

弊社にはハウスメーカーのようなブランド力も大手リフォーム企業のような知名度も、新規参入組のIT系ポータルサイトのような莫大な広告費を掛ける資本もありません。
ですがその分いただかなくていいお金があるのです。

工事項目単位数量単価金額
ケイミューコロニアルクアッド1193,300¥392,700
屋根下地ルーフィング119750¥89,250
軒先水切り板金m14.00400¥5,600
ケラバ板金m29.00700¥20,300
雨押え板金m11.002,500¥27,500
片棟板金m11.002,000¥22,000
雪止めm14.001,300¥18,200
既存屋根材(コロニアルNEO)撤去1191,250¥148,750
既存/新規屋根材その他産廃処理費用1191,100¥130,900
諸経費(工事小計額の5%)142,760¥42,760
小計¥897,960
消費税%871,836¥71,836
総計金額¥969,796

上記が某ハウスメーカーが作成したお見積書と同項目、同数量で作成した弊社のお見積書です。
弊社サイトトップページ右上部にある料金についてページに記載しているとおりの単価設定です。
この単価設定は大金持ちのお客様も経済的余裕があまり無さそうなお客様でももちろん同じです。
お客様によって単価が変わるのは私はおかしいと思いますので、材料高騰や人手不足による職人の手間賃、労務費が高騰しなければ永続的にこの単価です。

本件の某ハウスメーカー経由の下請けはやったことがありませんが、弊社は現在でもハウスメーカーの下請け業者として毎日屋根に上がっています。
ハウスメーカーが手掛けた屋根の葺き替えやリフォームだとしても私達のような下請けが施工をしているわけです。
ハウスメーカーのクオリティーを保っているのは日本中の弊社のような協力会社です。
上記のことから言いますとハウスメーカー製からルーフワークス製に変わるだけ。
それで差額が31万円超。
皆様はどちらをお選びになられますか?

弊社は特段激安ですとか爆安、最安値等は謳っておりません。
「これだけいただければ会社の税金も払えるし、従業員にも確り生活ができる給与を出せる。私の家族もちゃんと笑顔で生活できる。」という価格設定なのです。

余計なお金は一切いただきません。
浮いた差額はお客様が他でお使いくださいませ。